業務フローとは — なぜ先に描くのか
要件概要書が「何を作るか」なら、業務フローは「現場で実際にどう仕事が流れているか」を可視化します。スイムレーン図の見方を押さえましょう。
要件概要書が 発注者の視点で「何を作るか」 を整理するのに対し、業務フローは 現場で実際にどう仕事が流れているか(現場の暗黙知)を可視化します。 誰が・何を・どんな順序で・何を使って行うかを、AI とのチャットから スイムレーン図(役割 × 工程) に構造化します。
流れを図に起こすと、システム化すべき機能や、見落としがちな例外処理が浮かび上がり、後工程(機能要件・受入条件)の抜け漏れを防げます。 だから設計の前に、まず現状の流れを描くのが効きます。
アクセスは、案件ダッシュボードのクイックアクセス、またはサイドバーの 「業務フロー」 から。画面は左右 2 ペイン構成です。
- 左ペイン: AI チャット — 業務の流れを会話で伝えると、AI が図に整理
- 右ペイン: スイムレーン図(プレビュー) — チャットに応じてリアルタイムに更新
図の見方は レーン(列)= 役割・部門・システム、フェーズ(行)= 工程。各セルにノードが置かれます。
- 👤 担当者 / 📄 書類 / 🖥 システム / 📋 処理(番号付き手順を含む)/ 🚚 社外
- ◆ 判断(分岐)は菱形で表示
- 矢印 = 仕事のつながり(ラベルで「電話」「メール」など手段を表示)
- 赤い破線の矢印 = 例外・分岐(うまくいかない場合の流れ)
As-Is ヒアリング — まずハッピーパス(正常時の1本道)
例外を後回しにして、正常時の流れだけを会話で伝えます。何を書けばよいか分からないときは、入力例をそのまま真似してください。
業務の流れと例外を一度に全部聞かれると認知負荷が高く、抜け漏れが起きます。そこで AccordNexus はまず正常時の 1 本道(ハッピーパス) を描いて合意し、その後に各工程の例外を洗い出す 2 段階 に分けます。 画面上部の ステッパー(① ハッピーパス → ② 分岐・例外) で今どの段階かが分かります。
段階 1 では 正常時の流れだけ をチャットで伝えます。この段階では AI は例外・分岐を聞かず、 登場人物(レーン)・工程(フェーズ)・各ステップ・つながりを正常系で組み立てます。
何を書けばいいか分からない ときは、次の入力例をそのまま真似してください。「誰が」「何を使って」「次に誰へ」を 1 文ずつ並べるのがコツです。
- 「現場の職人が紙のタイムカードに出退勤を記入する」
- 「現場監督が日締めでタイムカードを回収し、事務所に FAX で送る」
- 「事務員が FAX を受け取り、Excel に勤怠を転記する」
- 「月末に給与担当が Excel を集計し、給与計算ソフトに入力する」
このように「主語 + 行動 + 手段 + 次の渡し先」を順に伝えるだけで、AI が役割をレーンに、行動をノードに、渡し先を矢印に変換します。
正常フローができたら、「ハッピーパスを確定 → 例外の洗い出しへ」 を押して次の段階へ進みます (ノードが 1 つも無いうちは押せません)。
分岐・例外の段階生成(承認却下・欠品・書類不備…)
ハッピーパスを確定すると、AI が各ステップを上流から順に「うまくいかない場合は?」と1つずつ質問。正常系を保ったまま例外を追加します。
ハッピーパスを確定すると、AI が各ステップを 上流から順に取り上げ、「この作業がうまくいかない場合は?」 を 1 つずつ質問します。白紙からではなく、叩き台(正常系)への赤入れ で例外を引き出すアプローチなので、答えやすくなります。
どんな例外を答えればいいか迷ったら、次のような「うまくいかないケース」を思い出してください。
- 承認却下 / 上長から差し戻し
- 在庫欠品 / 代替手配が必要
- 入力エラー / 書類不備で差し戻し
- 天候による中止 / 顧客キャンセル
分岐・例外は次のように図に反映されます。
- 分岐点には 判断ノード(菱形 ◆) が置かれる
- 分岐先(再入力・上長承認・代替手配 など)もノード化される
- 例外のつながりは 赤い破線の矢印 で表示され、正常系の流れはそのまま保持される
⬅️ 「ハッピーパスに戻る」 でいつでも段階 1 に戻れます。
現場担当者をアサインする
業務フローの要は現場の暗黙知。実務を行っている担当者にヒアリングを担ってもらうと、机上では出ない手順や例外が引き出せます。
要件概要書は発注者の視点でまとめますが、業務フローは 現場の暗黙知 が要です。 実務を実際に行っている担当者にヒアリングを担ってもらうことで、机上では出てこない手順や例外が引き出せます。 そこで業務フローヒアリングには 現場担当者 をアサインできます(オーナーのみ操作可)。
業務フローページ上部の 「現場担当者」 バーから操作します。
- メンバーから選ぶ — 既に案件に参加しているメンバーから担当者を選択
- 招待して担当に — 名前またはメールで検索し、招待と同時に現場担当者へアサイン
- 担当を解除 — 現在の担当者を外す
アサインすると、案件ダッシュボードの「業務フロー」カードにも現場担当者名が表示されます。 アサインされた本人が業務フローを開くと 「— あなたが担当しています」 と表示されます。
要件導出 → To-Be 生成 → As-Is/To-Be 比較
業務フローから機能要件・受入条件・禁止事項を導出して要件概要書へ反映。次に要件概要書から To-Be を生成し、As-Is と比較して合意します。
業務フローは、機能要件や受入条件・禁止事項の 源泉 になります。プレビュー右上の「業務フローから要件を導出」 を押すと、AI が次の 3 種を提案します。
- 機能要件候補 — 処理・システム操作・判断・書類のやり取りから、システムが提供すべき機能を抽出
- 異常系の受入条件(Given/When/Then) — 各機能要件に、正常系に加えて例外由来の異常系を付与
- 禁止事項候補 — 例外・分岐から「起きてはいけないこと」を重要度付きで抽出
提案はプレビューで示されます。次の手順で取り込みます。
- AI が機能要件候補・禁止事項候補をプレビューで提示(各機能要件には受入条件 GWT も表示)
- 採用する項目を チェックで選ぶ(赤入れ)
- 「要件概要書に反映」 で、選んだ項目を要件概要書に追記
反映分は要件概要書の 新しいバージョン として追記され(変更履歴にも残ります)、機能要件には 「業務フロー由来」 の注記が付きます。既存と重複する名称は自動でスキップされます。
最後に To-Be(あるべき姿) を作って比較します。To-Be タブの 「要件概要書から生成」 を押すと、最新の要件概要書(+ As-Is を土台)から、新システム導入後の業務フローを AI が生成します。手作業・紙・電話が、システム操作・自動化・自動通知に置き換わった姿が叩き台として描かれます。
- 生成後は As-Is と同じく チャットで調整 可(例: 「承認は部長ではなく課長に」)
- 「比較」タブ で As-Is(上)と To-Be(下)を縦に並べ、手作業 → 自動化・削減される工程・新システムが担う範囲を、発注者・現場・受注者で見比べて合意
ここまで読んでくれてありがとう!
AccordNexus はトライアルで全機能をすぐ試せます。題材は架空の建設会社でしたが、あなたの実案件でも同じ流れで進められます。
